会報「タートル」43号(2006.6.5)

1998年10月9日第三種郵便物認可(毎月3回8の日発行)
2006年6月5日発行 SSKU 通巻2136号

中途視覚障害者の復職を考える会【タートルの会】 会報
タートル43号


目次
「第11回定期総会を迎えるにあたって」
【第11回定期総会】
プログラム
平成17年度活動報告
平成17年度決算報告
平成18年度活動計画(案)
平成18年度予算(案)
会則改正(案)
平成18年度役員名簿(案)
【編集後記】


「第11回定期総会を迎えるにあたって」

会長 下堂薗 保

 第11回定期総会を前に、資料の送付とともに、あらましをご案内申し上げます。当日は、遠くは広島県をはじめ愛知県などから多数ご出席いただけるという情報をいただいており喜び一杯であります。
 昨年は、同じ会場において10周年記念総会を皆様方といっしょにお迎えしましたが、あれから早くも一年、あっという間の一年でした。
 その総会で承認されました「10周年記念誌」の発刊が「視覚障害者の就労の手引書(レインボー)〜100人アンケート〜」という題名で「データベースの構築」ともども間もなく出来上がる予定です。
 活字本は、総会当日会場の受付に展示できるのではないかと思っておりご覧いただけると考えていますが、パソコンで検索できるデータベースについては、個人情報保護法などを考慮し、発刊に協力してくださった回答者にまず、不具合等がないか、使い勝手はどうか、などについて検索などしていただき、その結果次第で広く会員をはじめ、社会に公開してゆく段取りで進めておりますので、公開が若干遅れるかもしれないということをご了知いただけましたら幸いです。
 このレインボーの概要について若干ご案内申し上げますと、全国各地において就労されておられる会員をはじめとする144人に対し、16項目にわたるアンケートを主に電子メールを使って行いました。その結果、回答は、北海道から九州まで22都道府県の104人の方々からいただきました。
 内容的に私が強い印象を受けたのはいろいろありますが、その中でも自由に記述してもらった回答欄でした。私どもが働き続けようとするときさまざまな障壁があることは承知しているところですが、その障壁を乗り越えるため、視覚障害者はしたたかな挑戦心をもってたゆまない努力をしているにもかかわらず、本来支援すべきはずの行政機関の窓口の勉強不足が働こうという意欲に冷や水を浴びせかけている現実が大きなギャップとして如実に記されていたことであります。そのギャップを埋め合わせるためにたどりついたのが、タートルの会や視覚障害者団体とのめぐり合い、連携だったということが数量的に明示されており、その生のデータに直面して、視覚障害者の働く環境整備がいかに制度的に出遅れているかということを今更のように認識を新たにしました。
 では、どのようにすれば私たちの就労環境は改善されるかということなどについては、「データそのもの」、あるいは「分析」などから読み解くものはたくさんあると思いますが、「中途視覚障害者の雇用継続のために」という提言を取りまとめましたので、いろいろなケースに役立てていただければと思っております。
 私はつい最近、「人は必要な時に 必要な人に引き合わされる。それも一瞬早過ぎもせず 遅過ぎもせず」(森 信三)、という言葉を教えてもらいました。上の行政の怠慢に対し、その補完的な存在になっていると言っても過言でない現実を目の当たりにして、タートルの会は今後ともなお一層、この信三さんのいうような「必要な存在」にならなければならないのではないかと心を新たにしております。
 さて、総会では各種報告や、来年度に向けての議案の提案がある予定ですので、しっかり議論していただきたく存じますが、議案として提案できなかったものの一つに、「会の名称を改めてみんなでを考える」件があります。発足当初から「中途視覚障害者の復職を考える会」という名称で今日まできていることは申し上げるまでもありませんが、この名称にはそれなりのイメージをもって世間には受け入れられてきたと思うところでもあります。他方、タートルの会に入会したいが自分は該当するのか、あるいはしないから入会できないんだ、などというようなことを耳にすることもあります。ということで、将来を見据えた会の活動にふさわしい名称について、この総会をきっかけとしてじっくり考えていただければと思っています。
 また、NPO法人化を目指すということについて幹事会では確認されていますが、タートルの会はいいことをやっているが無認可団体だから、「公的には相談とか調査ものの発注はできかねる」などと言われていたりしていること、障害者自立支援法では就労支援が重視されていることなどを考慮しながら、この件についても意見交換ができればと考えております。
 総会当日の午後には、山田幸男先生(新潟県中途視覚障害者のリハビリテーションを推進する会代表)の講演や交流会を予定しております。長時間にわたりお疲れになろうかと思いますが、この貴重な時間が有意義な一日になることと、そして皆様方のご健勝とご清栄を念願しつつご案内申し上げます。


【第11回定期総会】

期日:2006年6月17日(土)
会場:東京都障害者福祉会館


<プログラム>

〔午前の部〕
9:30~10:00 受付
10:00~12:00 定期総会

◎ 開会あいさつ
平成17年度活動報告・決算報告
1.相談事例
2.交流会
3.メーリングリスト、ホームページ
4.平成17年度決算報告
5.会計監査報告
平成18年度活動計画(案)、予算(案)等
1.平成18年度活動報告(案)
2.平成18年度予算(案)
3.会則改正(案)
4.「会の名称を改めてみんなで考える」件
5.平成18年度役員選任
◎ 閉会あいさつ

12:00~13:00 昼食

〔午後の部〕
12:45~13:00 受付
13:00~14:30 講演:「私達のパソコン教室・10年のあゆみ」
       〜教えて自立した人、教わって元気になった人〜
講師:山田幸男先生(新潟県中途視覚障害者のリハビリテーションを推進する会代表)
14:30~14:50 休憩
14:50~16:45 交流会「全員の自己紹介」
16:45 閉会あいさつ


平成17年度活動報告

1.相談事例
(1)相談件数
 この1年間に受けた相談件数は、新規相談実件数104件(前年度70件)、新規以外の相談が52件(同36件)、合計156件(同106件)を数えました。
 新規相談の内訳は、メール・電話等によるものが62件、面接による個別相談は42件でした。さらに、面接による個別相談の内訳は、日本盲人職能開発センターにおいて14件、日本ロービジョン学会・視覚障害リハビリテーション協会合同会議の帰路大阪にて1件、大阪にある日本ライトハウスにて訓練中の会員を地方幹事が訪問しての3件、静岡の団体(静視協)の行事協力にて4件、神奈川県ライトセンターの行事協力にて5件、千葉にて千葉県中途視覚障害者連絡会の場を借りて7件、福岡県の柳川リハビリテーション病院にて1件、その他個別に担当したものが7件(報告のあったもの)でした。なお、新規以外の相談件数の中に、柳川リハビリテーション病院眼科との連携による継続相談が15件含まれています。
 相談件数を前年度と比べると、個別の面接相談件数は横這いですが、全体として大きく伸びています。その理由は、電話やメールによる相談が増えたということもありますが、他団体との行事への協力・連携など、様々な機会を捉えて行われたためといえます。また、メールによる相談に対して、簡単に情報提供で完了したケースや、個々の幹事が個別に臨機応変に対応したケースなどは把握されていない場合があります。

(2)復職・再就職件数
 この1年間に復職または再就職を果たした件数は15件(前年度10件)となっており、その内訳は、復職が5件(同3件)、再就職または新規の就職が10件(同7件)となっています。
 復職の内訳は、地方公務員4件(うち教員1件)、民間企業1件となっています。
 就職・再就職の内訳は、新規就職3件、再就職7件となっており、職種別では、事務系8件、あはき関係(按摩鍼灸)2件となっており、事務系には、地方公務員(嘱託)1件、公益法人3件、民間企業が4件となっています。
 年代別では、新規就職者の20代を除いては、全体的にはほとんどが働き盛りの30代後半から40代、50代となっています。男女別では、女性1件の再就職を除き、他は全て男性でした。
 なお、件数としては出てきませんが、タートルの会と繋がっていることで、働き続けることができているというケースが多数あることを、あえて付言しておきたいと思います。

(3)特徴的な事例
事例1:職場復帰。地方公務員。本人によると、弱視の間は拡大読書器を使って仕事はやれていましたが、全盲になれば仕事の継続は難しいのではないかと心配が募るばかりでした。当会の『中途失明』の本をTとUの両方とも購入し、音訳テープを聴いたりしていました。しかし、視覚障害者の仲間もおらず、全盲となった時の恐怖の余り、具体的な仕事のイメージや、全盲となって働くことの実感が持てず、当会に電話をしてきました。1年間休職し、生活訓練と職業訓練を受けました。この間に、地方幹事が訪問し、励まし、交流を図りました。今では、身近に悩みを共有できる仲間もできているようです。
事例2:民間企業に事務職で再就職。視覚障害があることを理解してもらった上で就職しましたが、職場の環境が改善されないことに加えて、本人の視力低下も進んで、働き続けることが困難となり、余儀なく退職を決意するに至りました。改めてリハビリテーションを経て、再就職を果たしたケースです。当事者の働き続けたい意欲に支えられて、当会が終始相談にのりながら、退職する前から再就職を果たすまで、地域障害者職業センター、ハローワーク、生活訓練施設、職業訓練施設との連携を図り、再就職を果たしました。本人の働き続けたいという強い意志と、関係機関の連携による支援がカギだったと思います。
事例3:雇用継続が実現した国家公務員。昨年の総会直前、眼科医から紹介されて当会の総会に参加し、家族ぐるみで交流しました。それがきっかけで、その後、当初は無理と思われていた社内LANのシステムの変更が図られ、ズームテキストが使えるようになり、働き続けています。特筆すべきは、上司が本省に情報を提供し、システムの改善が図られたことです。そのおかげで、本人以外にも全国に10名弱が同様の問題で困難を抱いていることも分かり、必要に応じて順次環境改善が図られており、既に、この恩恵の適用を受けて働き続けている人もいるとのことです。なお、本人が直接交番にかけあったことで、通勤経路に、音声対応の信号機も設置されたようです。当事者自身が諦めずに声をあげることがカギです。

(4)今後の課題
 過去の相談ケースを点検すると、電話で話を聴いて助言をし、必要と思われる資料を郵送するというような1回の相談で終了しているケースが少なくありません。中には、その後の状況がどうなっているか、気になるケースもいくつかありました。その時はそれで十分な対応であったとしても、結果的には不十分であったかもしれません。現体制では限界がありますが、どこまでのフォローができるか、また、すべきか、改めて今後の課題としたいと思います。
 医療との連携の重要性が指摘されて久しくなりますが、ロービジョンケアを行っている眼科医が少ないこともあり、医療との連携は依然として今後の重要な課題です。そういう中でも、医療機関から繋がってくるケースは増えています。ただ、医療機関において、患者に当会の存在を知らせるという情報の連携だけでは不十分であることも体験しました。つまり、患者が実際に当会に繋がってくるためには、かなりのエネルギーが必要です。そのために、行動による連携を図ることや、当事者のモチベーションを高める工夫が必要であると感じます。
 今回の事例の中に、産業医が、視覚障害があることを理由に、十分に視力があるにも拘わらず、自宅待機を命ぜられて、今後どのようにしたらいいかという相談が寄せられました。通勤災害を心配する余りの善意からの対応だと思いますが、事業主の方には、視覚障害を正しく理解していただくとともに、仕事を続けるための様々な手だてもあることを理解していただき、そのための助力をお願いしたいと思います。このようなことから、当会としては、事業主の方に視覚障害者が働き続けることへの理解を深めてもらうために、具体的にどのような働きかけをするかが課題となります。
 今回の個別相談には、昨年に引き続き、夫婦や家族で参加されたケースが複数ありました。働き盛りの中途視覚障害は、当事者本人の問題だけではないので、家族に対する支援の重要性を意識しながら関わっていくことが大切です。
 視覚障害となって、必要とされる情報になかなかアクセスできないでいるという現実を踏まえると、私たちの経験は、これから後に続く人たちに対してきちんと伝えていく必要があります。そのためにも、一つひとつの事例を大切にし、相談には十分なフォローをしながら、関係者との連携も大切にしていくことが重要だと思います。

2.交流会
(1)2005年度の連続交流会
 9月に「情報のUDがもたらす障害者就労における可能性」(講 師:濱川 智氏)、10月に「こんな仕事をしています第6弾」として2人の方にお話をしていただきました。
 9月の内容は、障害者や高齢者に、ものづくりに参加してもらうことが必要であり、利用者としての発想と作る側の専門家としての発想、この二つのことに対して、ハブとしての存在というか、通訳する人というか、多様な人の参加でユニバーサルデザインが作り上げられ、そこに新しい職能としての可能性が考えられる、というものでした。
 10月は、再就職するために、どんなことを身につけ、準備したのかという具体的なお話をしていただきました。また、在宅勤務の状況や、働くと言うことを、広い視点から捉えて、前向きに生きていくためのヒントも与えていただきました。さらに、新しい補助器機の紹介なども行いました。

(2)参加者の交流を大切に
 昨年のアンケート結果によると、参加者同士での交流をもっとしていきたいという声が多く出されました。そこで、交流会に参加した人が、交流会後に、テーマを設定しないで、思っていることをゆっくりと自由に話し合え、交流できる場を作りました。参加者は積極的にお話され、相互の意見交換なども交わされ、なかなか良い形だと感じました。これからも、この形式を大切にし、継続していきたいと思います。

(3)交流会のあり方について
 前段で述べた参加者同士の自由な交流の場を持っていくことを別にすれば、交流会のあり方、テーマの設定などはほぼ10年間同じような形や内容で行われました。もちろん、働く事例の集積などが行われ、大きな成果を生み出していったことは事実ですが、ここまで続けてくると、交流会をどのように位置づけるかという視点が問われてくると感じ、会員の要望をきちんと整理し、交流会の課題や位置づけを明確にしていくことが大切になってきたと考えています。
 特に、連続交流会については、働く事例が104人のアンケート結果としてまとめられたという中で、今後は、ある程度長いスパンで企画して、何を目的にしていくのかをしっかりと位置づけたものにしていく必要があるのではないか、会員のニーズを十分に分析しながら、この点を視点として、今後の企画を考えていきたいと考えます。

3.メーリングリスト、ホームページ
(1)メーリングリストについて
a. 基本的事項
*開設契約ネット SRSさくらインターネット
*登録メールアドレス数
 以下において括弧内は、前回調査時からの増減数。
 2006年5月19日現在 446 (45増)
 2005年5月1日現在 401 (27増)
 2004年5月7日現在 374 (15増)
 2003年5月21日現在 359 (42増)
 2002年5月25日現在 317 (61増)
 2001年5月31日現在 256 (78増)
 2000年5月18日現在 178 (66増)
 1999年5月12日現在 112
*通算書込数
 以下において括弧内は、前回調査時からの増減数。
 2006年5月19日現在 11589 (783増)
 2005年5月1日現在 10806 (1158増)
 2004年5月7日現在 9648 (1103増)
 2003年5月21日現在 8545 (1741増)
 2002年5月30日現在 6804 (1365増)
 2001年5月31日現在 5349 (1208増)
 2000年5月18日現在 4141 (1656増) (さくらインターネット移行後 259)
 1999年5月12日現在 2485
b. MLの書き込みの内容等
 この1年間は、これまでと同様に、視覚障害にまつわる各種情報の交換や意見交換が行われたほか、卒業や就職の報告などの近況、テレビ番組やイベント情報の紹介、障害者雇用にまつわる話題、パソコンにまつわる情報の交換、タートルの会の交流会や忘年会の感想など多岐に渡る話題が展開されました。2006年4月から障害者自立支援法の施行が開始されることに伴い、同法の仕組みや問題点に関するやりとりもみられました。
 1月のタートルの交流会が雪のため中止せざるを得なくなったことに関して、MLもその連絡手段の1つとして活用されましたが、メールの場合はどうしても連絡が相手に間違いなく伝わったか把握できないため、連絡手段として十分に機能したとは言えない状況がありました。MLやHPの連絡機能の有効性と限界を踏まえて、その方面での活用をどうするかが課題といえます。
c. 会員のみ参加可能なML
 会員のみ参加可能なMLが必要との意見があり、それについての賛否はいろいろありましたが、参加の有無は会員各人の任意との前提で、2005年7月31日より member-ml をスタートさせました。
 参加者各人の自己紹介をはじめ、それぞれの近況報告、情報交換等が行われ、2006年5月19日現在で、通算書込み数173を数え、参加者数は43名です。
 ただ、書き込まれた自己紹介文を後から参加したメンバーにも読みやすいシステムを設けることとされていましたが、まだ実現していません。また、発足時から最後の書込みがあった4月上旬までの約8ヶ月間に合計173件の書込数というのは、必ずしも多いとはいえない状況です。今後のML管理体制を含め、課題といえます。

(2)ホームページについて
a. 基本的事項
*URL http://www.turtle.gr.jp/
*公開年月日
 1997年11月22日より朝日ネット上で公開。
 2001年9月15日よりSRSさくらインターネットに移行。
*アクセス件数
 2005年5月1日〜2006年5月19日 21479
(さくらインターネット移行後通算 90901)
 2004年5月7日〜2005年5月1日 20986
(さくらインターネット移行後通算 69422)
 2003年5月21日〜2004年5月7日 19945
(さくらインターネット移行後通算 48436)
 2002年5月27日〜2003年5月21日17943
(さくらインターネット移行後通算 28491)
 2001年9月15日〜2002年5月26日 10548 (=さくらインターネット移行後の通算)
 1997年11月〜2001年9月前半 17000余 (朝日ネット時のアクセス数)
b. ホームページの内容について
 ホームページの構成や内容については特に変更を加えることなく従来の路線に従って、会の各種行事案内を中心に少しずつ書き加えていきました。なお、会報の掲載は遅滞しております。
 課題としては、内容の充実・更新を図る必要があり、ボランティアの助力を得るなどによりホームページの更新体制を整備することになっていましたが、この1年間、ほとんど取組みを行えなかったのが現状です。
 今後は、会として実施したアンケート調査結果をホームページに載せる作業をきっかけとして、ホームページの整備体制を少しでも進めたいと考えております。


平成17年度決算報告

平成17年度・収支決算報告書

(自:平成17年4月1日 至:平成18年3月31日)
<一般会計>
○収入の部  (単位:円)
科目金額摘要
前年度繰越金"1,636,663 "
一般会費"1,085,000 "213名
寄付"40,300 "
「中途失明」売上"17,580 "
特別会計より繰入"40,560 "「中途失明U」特別会計繰入
雑収入"16,724 "銀行利息・幹事会懇親会残金等
合 計"2,836,827 "

○支出の部
科目金額摘要
講演者謝金"30,000 "総会、交流会
交流会録作成費"159,920 "交流会録作成費用
機関誌発行費"354,459 "印刷費・編集費
通信費"71,470 "切手代・第3種郵便・支援関連物送料等
総会運営費"35,205 "会場借用料・遠方幹事交通費
交流会運営費"2,227 "会場借用料等
相談活動費"28,920 "相談に関する交通費等
会議費"24,260 "宿泊幹事会会議費・ロービジョン学会会費
メーリングリスト運営維持費"9,515 "さくらインターネット・幹事用ML
ホームページ運営維持費"7,350 "2005年4月〜2006年3月分
備品消耗品費"106,868 "封筒・点字用紙・タックシール等
ボランティア保険料"26,000 "ボランティア保険加入経費
雑費"10,803 "香典他
(小計)"866,997 "
次年度 繰越金"1,969,830 "
合 計"2,836,827 "
<特別会計>
「中途失明U」出版関連
○収入の部
科目金額摘要
前年度繰越金0
売上(直販)"52,670"43冊
売上(大活字)0
合 計"52,670"

○支出の部
科目金額摘要
CD/FD購入費"12,110"
一般会計へ繰入"40,560"
合 計"52,670"
収 支0

(備考)

資産残高 平成18年3月31日現在 ……  "\1,969,830"
郵便貯金残高 "\1,918,812"
銀行預金残高 "\47,255"
事務局所持金 "\3,763"


  平成18年5月19日  以上の通り、報告いたします。         会計担当:森 崎 正 毅

                             伊吾田 伸也
[平成17年度 会計監査報告]

会計監査の結果、相違ないことを認めます。

                         会計監査: 長岡 保


平成18年度活動計画(案)

 活動については、「相談」、「交流会」、「情報提供」の三つのテーマを軸にこれまでどおり進めていきます。さらに活動の充実を図るため、1昨年に実施したアンケート調査の意見を取り入れていきます。
 タートルの会全体の雰囲気としては、どちらかというと、今までは「駆け込み寺に集う修行者集団」というイメージを強く感じてきましたが、今後は一人一人の会員が経済活動やサービス活動の最前線で、共に働く周囲の人たちと信頼関係を積み重ねていき、究極の理想である「眼が不自由でも働けないわけではない」という立場で、「行動する伝導者集団」たることを意識していくべきだと強く感じます。それが活きたデータベースになると確信しますし、就労というプラットホームで活き活きと働いていける術を発信しつづける集団として今後も大きなステイタスを持って存続していくことができるのではないかと思います。
 中期計画として、「活動拠点」、「活動費の確保」など、会の基盤整備を考えていきます。会員全体で、この点の問題意識を共有していきたいと思います。
 また、新しい人にどんどんと活動に参加していただき、新鮮な提案や活動をしていきます。

   具体的な項目とスケジュールは次のとおりです。
1.相談活動
(1)初期相談
 随時及び定例幹事会、交流会の開催日に、まずは悩みを聴くことに重点を置き、適切な「情報」や「各自の体験談」などを提供して、本人が希望や目標に向かって歩めるような助言を心がけて行います。
(2)復職・定着支援活動
 定着支援については、仕事を続けて行く上での人間関係、補助機器等のアドバイスを行います。
 復職をするための情報提供や会社との交渉に関するアドバイス等を行います.

2.交流会の実施
( 内容)
9月 メインテーマ「復職・再就職: 就労までの事前準備〜就労直後の諸問題」
テーマ1 タートル講座(その1)
「復職・再就職までの流れを解説・様々な施設の紹介」
テーマ2 就労におけるテクニカルスキル
「業務におけるパソコン利用について」
テーマ3 就労者インタビュー(その1)
「職業訓練センター出身者に聞く就職活動体験談」

10月 メインテーマ「就労継続: 日常の業務遂行〜職域拡大のヒント」
テーマ1 タートル講座(その2)
「障害年金について解説」
テーマ2 視覚障害者に適する業務を考える
「企画をする仕事、考える仕事について」
テーマ3 就労者インタビュー(その2)
「就労5〜10年目の方に聞く就労継続体験談」

1月 メインテーマ「復職・再就職: 就職活動〜業務遂行のテクニック」
テーマ1 タートル講座(その3)
「障害者就労の助成金について解説」
テーマ2 障害者就職活動ツールの紹介
「障害者求人媒体業者による障害者就職ツールの紹介」
講師 障害者媒体企業担当者
テーマ3 就労者インタビュー(その3)
「就職1〜2年目の就労者に聞く就職活動・入社時体験事例」

3月 メインテーマ「就労継続: 専門分野から視覚障害者の就労を考える」
テーマ1 タートル講座(その4)
「障害者法律関連、行政関連について解説」
テーマ2 専門職について考える(その1)
「経理・財務職就労者の業務遂行体験談」
テーマ3 専門職について考える(その2)
「技術系スキル、SE、プログラマー就労者の業務遂行体験談」

講演・忘年会 12月9日(土)

3.メーリングリストやホームページの充実
 メーリングリストについては、全国の仲間のコミュニケーションの一つとして継続していき、加えて会員のみが参加可能なMLの二本立てで実施します。
 ホームページについては、内容の充実・更新を行うための人員確保、ボランティアの助力を得るなどにより更新体制を整備します。視覚障害者に関する情報の蓄積をします。

4.機関紙「タートル」の発行
 5月、8月、12月、2月の各月に発行することを予定しています。

5.データベースの運用
 データベースの運用の本格実施をスタートします。また情報提供者を引き続き増やしていきます。


平成18年度予算(案)

(自:平成18年4月1日 至:平成19年3月31日)

<一般会計> ○収入の部  (単位:円)
科目金額摘要
前年度繰越金"1,969,830 "
一般会費"1,100,000 "220名納入予定
寄付"40,000 "
雑収入"15,000 "銀行利息・幹事会懇親会残金等
特別会計より繰入"185,440 "「中途失明U」出版関連
合 計"3,310,270 "

○支出の部
科目金額摘要
講演者謝金"50,000 "総会、交流会、忘年・講演会講師に対する謝金
交流会録作成費"160,000 "交流会録作成費用
機関誌発行費"360,000 "機関紙の印刷費、編集費
通信費"80,000 "切手代、第3種郵便、支援関連物送料等
資料印刷発行費"100,000 "パンフレット作成費等
総会運営費"50,000 "会場借用料、地方幹事交通費等
交流会運営費"50,000 "会場借用料、ボランティア謝金等
地域交流会運営費"150,000 "会場借用料、ボランティア謝金等
相談活動費"300,000 " 相談に関する交通費等
会議費"30,000 "宿泊幹事会会議費、ロービジョン学会会費等
メーリングリスト運営維持費"10,000 "さくらインターネット・幹事用ML
ホームページ運営維持費"10,000 "2004年4月〜2005年3月分
備品消耗品費"300,000 "備品、消耗品購入費
ボランティア保険保険料"30,000 "ボランティア活動に対する保険の保険料
幹事(地方)出張旅費"150,000 "地方在住幹事の出張に要する経費
業務委託費"100,000 "
予備費"1,480,270 "
合 計"3,310,270 "

<特別会計>
「中途失明U」出版関連
○収入の部
科目金額摘要
前年度繰越金0
売上(直販)"50,000"タートルの会直販
売上(大活字)"135,440"大活字経由販売(2004年度、2005年度分)
合 計"185,440""売上金合計1,440,270円、出版関係経費1,522,848円"

○支出の部
科目金額摘要
一般会計へ繰入"185,440"
合 計"185,440"
収 支0


会則改正(案)

会則第3条(会員)及び第7条(会費)を次の通り改正する。

1.第3条(会員)関係
<現状>
(会員)
第3条 本会の目的に賛同する者は、役員会の承認をもって会員となることができる。

<改正>
(会員)
第3条 本会の会員は、正会員と賛助会員とする。
2.本会の目的に賛同する者は、役員会の承認をもって会員となることができる。

2.第7条(会費)関係
<現状>
(会費)
第7条 会費は年会費とし、年額5千円とする。ただし、入会時については、入会金として5千円を徴し、これを入会年度の会費に充当する。
 会費に不足を来した場合は、会費を臨時に徴収することがある。

<改正>
(会費)
第7条 正会員の会費は年会費とし、年額5千円とする。ただし、入会時については、入会金として5千円を徴し、これを入会年度の会費に充当する。
2.賛助会員の会費は、一口5千円とし、1口以上とする。
3. 会費に不足を来した場合は、会費を正会員から臨時に徴収することがある。


平成18年度役員名簿(案)

新井愛一郎(新任)
会長下堂薗 保(留任)
副会長工藤 正一(留任)
松坂 治男(留任)
事務局長篠島 永一(留任)
事務局次長
幹事安達 文洋(新任)
石山 朋史(留任)
和泉 森太(留任)
植村 滋樹(留任)
内山 義美(留任)
大脇 俊隆(留任)
金子 光宏(宮城県)(留任)
小林 千恵(留任)
重田 雅敏(留任)
杉田ひとみ(留任)
高橋 真樹(新任)
西村 秀夫(広島県)(留任)
藤井  貢(中国)(留任)
星野 史充(中部)(新任)
堀 康次郎(近畿)(留任)
山本  浩(和歌山県)(留任)
横田  弓(愛媛県)(留任)
吉泉 豊晴(留任)
会計森崎 正毅(留任)
会計監査長岡  保(留任)


【編集後記】

 6月17日(土)に開催される第11回定期総会での報告や幹事会から提案される案件を、会員の方々に事前に理解していただくために会報「タートル」の臨時増刊号をお届けします。事前によく読んでいただいて今後の会の活動について活発な議論が展開されることを期待します。
 10回を一巡りとすれば、今回は2巡目の最初の総会ということになります。会が発足した頃とは取り巻く環境はだいぶ変わったように思います。会の運営もそれにしたがって変わる必要があると思うのですが、なかなか新しいアイデアがでないのが現状です。会の運営にあたる役員に新しい会員が就くことも会の活動を活発化する大きな要因だと思います。今回は3人の会員が新しく幹事に就くことになりました。新鮮な感覚で会の活動を盛り上げていただきたいと思います。また、これまで役員を務めていただいていた4人の方々が、それぞれの事情から退任されることになりました。会に対するこれまでのご貢献に感謝したいと思います。ありがとうございました。
 タートルの会は会員のために活動していく会であり、いろいろご意見をいただきたいと思いますが、同時にそれぞれの会員が会のために何ができるかを考えていただき、積極的に会の運営に参画していただきたいと思います。
 平成18年度も手を携えて視覚障害者の就労環境の改善に向けて活動していきましよう。
(会計担当 森崎正毅)

中途視覚障害者の復職を考える会【タートルの会】会報
『タートル43号』
2006年6月5日発行 SSKU 通巻2136号
■編集 中途視覚障害者の復職を考える会 会長・下堂薗 保
■事務局 〒160-0003 東京都新宿区本塩町10-3
     社会福祉法人 日本盲人職能開発センター 東京ワークショップ内
     電話 03-3351-3208 ファックス 03-3351-3189
     郵便振替口座:00130−7−671967
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