東京ディズニーランド体験記

和泉 一雄 (イズミ カズオ)

★恐怖の人ごみ。

ディズニーランドは、朝8時から夜10時まで、開園しているそうなので、かなりの人が予想されるので早めに行って乗り物に乗り、さっさと帰ってこようと思い自宅を朝の6時30分に出ました。
「内心では、こんなに早く行かなくてもいいのに、と思いつつ」ディズニーランドの近くの駅に着いたのは、8時20分頃でした、それから10分ほど歩いていくのですが、すでに駐車場は、いっぱいになりかけていました。「ものすごく広い駐車場なのに」そして、入り口近くになると、ものすごい人が入場券を買うために並んでいました。係員の話ですと「千人以上は並んで居るそうです」そう言えばディズニーランドへ行く場合は、当日ではなく前もってチケットは、買っておかないと大変なんですよと話していたことを思い出しながら、チケットを握りしめて優越感にひたりながら、その脇を通り抜けて入り口のゲートへ行ったのですがそこでも5百人位は、待っていたでしょうか、それでも10分ほどで入ることが出来ました。

中に入って、白杖を振りながら歩いていると後ろからどんどん入ってくる人たちが、走って私たちを追い抜いて行きます。みんな早く乗り物に乗ろうとして突っ走っていくのです。
この時点からすでに、スリルとサスペンスが待っていたのでした。

★スターツアーズにて。

とにかく人の少ない方へ行こうと言うことで右の方に歩いて行きました。そしてスターツアーズと言う乗り物が一番、並んでいる人が少ないので、列に並びました。すると、若い女の子が「ここが列の最後尾です」と言い、この位置ですと40分待ちです。と言いました。私は思わず時間を確認してしまいました。時計は午前8時45分と言いました。
こんな朝っぱらから遊園地の乗り物に乗るのに並ばなければならないのか、またこんなに並ぶ人が居るのか。もっとも、こうして並んでいる自分自身もなさけないと思いつつ列は、確実に動いて行きました。中に入ると映画館のような部屋でイスに座らされシートベルトを係りの、おねえちゃまがしてくれました。それを見ていた妻が、自分でやれますので結構ですよと言うのですが、つい「もおやってもらっちゃったもんね」と言ってやりました。

白杖は、たたんでシートベルトに挟みいよいよスタートです。正面のスクリーンには戦闘機の操縦席から見た景色が映っているそうなのですが、私には全く解らないので全然怖くないのです。イスだけがガタガタと揺れているだけでした。外に出てから、思わず全然怖くなかったねと、つい言ってしまったのがそもそもの間違いでした。
お父さんが乗り物が全くだめだからと言うからとりあえずこれにしたまでで、その言葉を聞いて心をきなくつきあってもらえるようねと、ニコニコしながらいいやがる、ではありませんか。
私は、遊園地の乗り物が全くだめで、メリーゴーランドで酔っぱらったのは、私ぐらいではないでしょうか?そもそもディズニーランドに来たのも来たくて来たわけではないのです。成り行きというヤツでして、まあその辺は書かずにおきます。

娘が突然次は、スターマウンテンに乗りましょうね、と言うのです。会社の人から事前に「マウンテン」と名の付く物は、乗らない方がいいと聞いていたので私はすぐに「パス」と言いましたが娘と妻が両脇から私の腕を押さえつけて歩き出しました。妻もさっきの一件でどうやら敵になったようです。

★スターマウンテンにて。

私は、引きずられるように連れられて行くとスターマウンテンと言う乗り物に連れて行かれて最後尾に並んだのですが、ここでも45分待ちでした。
ここはさっきと比べてぜんぜん雰囲気が違うんです。そしてとんでもないアナウンスが聞こえてきました。スターマウンテンにようこそ。この乗り物には、次の方はご乗車になれませんので、すみやかに回避して下さい。高血圧の方、骨髄に異常のある方、心臓に異常のある方、などとズラズラまくし立てていくのです。
30分程並んだ所で、係りの女の子がチケットを拝見しますと話しかけて来ました。地獄に仏とは、このことでしょうか、早速すみませんが気分が悪いので外に連れて出て頂けませんか?と言うと、妻が「全く、気のせいですので大丈夫です」と言うのです。そして、かわいい女の子と見ると直ぐに話しかけたく成るんですよ。と言うでは有りませんか。当然に女の子は笑いながら行ってしまいました。
しばらくすると、娘がお父さんもうすぐだよ、楽しいね、わくわくするねと言うのです。そのとおりだね。お父さんもわくわくして心臓なんてさっきからバクバクと音を立てているよ。楽しいねぇーと言ってやりました。

私もこうなったら妻の膝にゲロゲロしてやるぞと覚悟を決めました。すると今度は別の女の子が気分の悪い方は、居ませんか?と聞いてきました。私が「すいませんが」と話し出すと、妻がお尻をつねるのですが、妻に向かって大丈夫だからと言い、女の子に聞きました。
すいませんが酔わないためにはどうすればいいのでしょうか是非教えて下さいと聞いて見ました。すると女の子は、画期的な方法を教えてくれたのです。

★酔わないポイント。

まずいくつかの方法が有るのですが、基本的な部分で納得して頂くのが大事なんですねぇー、といい。基本的な部分とは、ここに限らず遊園地の乗り物は、絶対に安全に作られているこの事をまず、頭に入れて下さい。次に、乗り物を作る側からすれば、いかに怖がらせるかがポイントなんです。だから怖がったら負けなんですよ、解りますか?と言うのです。若い女の子なのに「ウメェー事イゥナー」と納得。
次に実際に乗ってからですが、いくつかポイントが有ります。

  1. イスに腰掛けてもドカット座らずに、お尻を浮かせて足でふんばり、背もたれや安全バー、などにつかまり体重を支えて下さい。
     「まるで競馬の騎手みたいですね」と言うと、わたしケイバ知りませんと言われました。
  2. 目線ですが、薄目で足元を見て下さい。
     「私は、目が悪いのでその辺は大丈夫です」
  3. 怖いと思ったら、歯をかみしめたまま大きな声で叫んだり、歌ったりして下さい。好きな歌を思いっきり歌ってみるのもいいですよ。

以上を守って頂ければ大丈夫ですよ。といい「無事に帰還して下さい」と言いながら行ってしまいました。
私だって、かろやかにステップなんか踏んだりして、白杖で傘を振り回すみたいに回して、帰還したいですね、と心で言いながら・・・。
ですが何となく大丈夫のような気がしてきました。
いよいよ私たちの順番がやってきました。娘は、私の前に座り、私は妻と並んで座りました。オット、スワッチャァーいけねえゾー、いよいよ動き出してゆっくりですが急上昇していきました。心臓は、バクバクと音を立てています。奥歯かみしめながら大丈夫、大丈夫と声を出すと、隣の妻が「もしもし、まだ始まっていないんですけど」と冷たい言葉。私は、歯を噛みしめながら「だってもう動き出しているじゃあないの」と、妻を見ながら言いました妻は、おねがい「恥ずかしいからやめてちょうだい」と言うんです。私は、せっかく教わった極意をそう簡単にやめられますかと言って居るうちに、急にものすごいスピードで急降下を始めたのです。ウッァーー。

★コースターの洗礼。

ウッァーー、ウァーー、と大声が自然とお腹の中から出てくる感じでこんな体験は、生まれてこの方経験したことが無かった物で、ですが、歯を噛みしめながら大声を出しても、それ程、大声に成らず、振動で舌を噛むこともなく、何よりもあのこみ上げてくる物がないんです。腰を浮かせているおかげで揺れや振動が足の裏から伝わってくる感じで、吊革につかまってバスに乗って山道を走っているような、なんかそんな感じでした。又は、子供の頃に自転車でものすごい砂利道を走ったときに、お尻を浮かせると自転車だけが、勝手に動いていてその後を自分が付いていくと言う感じで、振動が体に伝わってこないのでよく浮かせて乗った物ですがなんかそんな感じでしょうか?
ですがそれも、初めのうちだけで、やっぱり初心者のレッテルはそう簡単には、ぬぐえません。ましてや、コースターの野郎は、これでもか状態で揺さぶったり宙返りをしたりと、ぞんぶんに動き回って下さるので、私としてもだんだんとその熱意に負けそうになってくるのです。

その時、「好きな歌を思いっきり歌って下さい」を思いだして、気がついたら三波春夫の「ちゃんちきおけさ」を大声で歌っていました。そして、何とか5.6分のスリルを全身で体験して、物の見事にクリアーしたのです。
ですが、コースターが最後に止まった瞬間にアーーコンチキショーー。と思わず叫んでしまいました。その声は、自分としてはそれ程、大きな声を出したつもりでは、なかったのですがシィーーンとした、一瞬をついた形で周りの人たちに聞かれてしまい、周りの人たちが一斉に笑うのです。
妻は、「猛威やだぁーー」と言ってさっさと降りていってしまいました。私は、コースターから出ようとしたのですが、ずうっと腰を浮かせて踏んばっていたので膝が笑ってしまい、思うように歩けません。その時、係のおねえちゃまが私に手を貸してくれたのですが、転びそうになって女の子の肩を抱いてしまいました。これは、神に誓って決してわざとではなくて、偶然なんです。それなのに、妻は、怒り心頭と来たもんだから、サァー大変。今度は、サスペンスを全身で味わうような、気がします。アーーコワイーー。

★オバタリアンパワー炸裂。

その時ですやっぱり持つべき物は、我が子と言うやつでしょうか?お父さん、大丈夫?と娘が肩を貸してくれました。娘に捕まりながらゆっくり出口に向かって歩いていると、その二.三歩前に無言で妻が歩いています。なんかいやな感じで、殺気だって居るような感じで、ですが、私もさっきから大声を出しっぱなしなので、喉が完璧に乾ききっていて、話す気力もなく足もチョットだるいので、ゆっくりと歩くように娘に頼みました。
娘は、お父さん、頑張ったね。すごいね、すごいよ。メリーゴーランドから一気にコースターのクリアーなんて、、大した門だよ。と言われたのですが、いやいや今のでパワーを完全消滅したよ。とにかくお願いだから少しベンチで休ませてくれないか?と言いながら出口を出ると、なんとものすごい人でした。朝チケットを買うために並んでいた人たちが、続々と入ってきて居るではないですか。ベンチなんてどこも空いていなくて、どこもものすごい人が並んで居るのです。

娘が、ベンチも空いていないし、頑張ってもう一つ乗っちゃ王よそしたらお昼にするからね、お願いと言われればしかたありません。私は、だけどマウンテンと名の付く物は、二度と乗らないからそれだけは、頼むからねと言い、娘に引かれながらジャングルクルーズと言う乗り物に乗る列に並ばされました。ここでは、1時間待ちでした。待っている間に妻が、リックから水筒を出してコーヒーを飲ませてくれました。やっぱり持つべき物は女房ですね。
さあ、やっと待ちに待った順番がやってきました。妻に手を貸してもらい船に乗り込むと私が一番最後だったので、船に乗る階段が今度は、イスに変身、イスが出来ましたので、座って下さいと言われました。すると、けたたましい声で、ジャングルクルーズへようこそおいで下さりました。とスピーカーが壊れてしまうのでは、無いかと言うくらいにガンガン声を出しているのです。私は、てっきり録音テープだと思いこんで居ました。そして滝の脇を通りますと言うので手を出すと、杖を持った方、手や足を出さないで下さいね。と言うので初めてテープではなく、ガイドがちゃんと居るんだと解りました。それにしても客の反応を完全に無視して、一人で、受けもしない駄洒落を、大声でしゃべり、まくって、むしろそっちの方が気の毒になってしまい、降りるときに、拍手をして、お疲れさま、頑張ってね、とその女のガイドさんに言ってやりました。時間を見ると11時45分でした。

さあ、これで休めるし食事もとれると思ったのですが、またまた人が増えていて、レストランなんて、はいれやしません、ベンチだって空いてない。オイオイ、ソリャーネェーベェヨ、仕方がないので、そこに座りましょうよと、妻が連れていったのは、植木の縁でした。娘にはつりをやっていたときの、折りたたみのイスをリックから出して座らせて、妻は大きめのハンカチをお尻の舌にしいて座りました、私の分はと聞くとお父さんは男だからダイジョウブよと、訳の分からないせりふが帰ってきました。ゲロゲロピーー、
すると娘が、私のイスに腰掛けてもいいよと立ち上がると妻があなたは、いいから座ってらっしゃいといい、お父さんだってハンカチを敷いて座りなさいよ、と叱られてしまいました。ですが何故かハンカチがポケットに入っていないゲロゲロピーー、無いなら仕方ないか?とそのまま座ったが後で解ったのですがさっきコーヒーを飲むときに、熱いからと言って自分のハンカチを出して、持ってその後私のハンカチを妻がポケットにしまいこみ、私のハンカチで座っていたのです。まさにオバタリアンそのものです。
ディズニーランドは、食べ物、飲み物は、いっさい持ち込み禁止なんです。持ち込んだ物を食べるときは、一反そとに出なければ成らないのですが、そこは、オバタリアンパワーで、さあ二人とも食べましょうのかけ声で、コンビニで、買ったサンドイッチとおにぎりを食べ始めました。妻が言うには、ディズニーランドの売店は、一種類しか売ってくれないのねと言うのです。飲み物を買うときは、飲み物を売っている店、ポップコーンを買うときは、ポップコーンの店、チキンを買うときは、チキンの店、と言う具合にいちいち並ばなければ成らないそうで。なんと不便な事でしょうね、全く若い日本人は、並ぶのが好きなのねェーー、と感心しきり。私は、好きで並んでいる訳ではネエベェーーと言いたかったのですが、ここは、黙って食べているのが賢明と思いパクパクとおにぎりを食べました。
娘は、次に何に乗ろうかとパンフレットにくぎずけで、私は娘が次になんてせりふを言い出すのかと、戦々恐々の思いでした。食事が終わると妻は、背中に背負っていたリックを私に渡すと、お父さんはここで荷物のばんをしていて下さい。私たちだけで乗り物にのってきますのでと言うのです。私は残念だけどお母様がそうおっしゃるなら、そのようにいたしましょうと言い、荷物のばんをする事になったのです「シメ、シメ」やっぱり、持つべき物は妻ですね。ですが、これが新たな災難の始まりだったのです。

★規則は守ろう。

それと言うのも 二人が乗り物に乗ってくるからと行ってから、1時間がたとうとしていました。幸いに私が座っていた場所は、日が当たり風もなくぽかぽかしていい感じでしたが、若い男性が、ベンチが空いていますので座ったらどうですか?と言ってベンチに座らせてくれたのです。そのベンチは3人掛けぐらいのイスでした。私が座った後に、入れ替わり立ち替わりと何人の人たちが、私の隣に座ったでしょうか、
ところが、このベンチは木の下らしく、全く日が当たらないのです。だんだんと寒さが身にしみてきました。ポケットに手を突っ込むと、これ幸いに、ポケットラジオが入っていました。ラジオのスイッチを入れる、福岡国際マラソンが、やっていました。私は、マラソンや駅伝が大好きで、勿論見るだけですが、これ幸いと聞き入って居ました。

すると、私の肩をポンと叩き、ラジオを聴いていたの?と二人の声、私はいくつ乗って、来たの?と聞くと待ち時間が1時間10分だったので一つだけですと言い、お父さんは、ラジオで何かおもしろいのやっているの?と聞かれ、「マラソンを聞いていたよ」と言うと好きなマラソンが聞けて良かったね、ソレジャァー二つ三つ、続けて乗ってくるからね、とポップコーンを私の膝に置き、さっさと行ってしまいました。 これじゃぁーまるで親鳥を巣の中で待つ雛鳥のようで、やっと来たと思ったら、直ぐに行ってしまい、ウェーー、チョット待てよ二つ三つ、乗ってくるからって、いったい今度は、何時間後に戻って来るんだよォーー。
ポップコーンを食べながらマラソンを聞いていると、隣に座った男性がカンを明ける「プシュッ」と言う音とともに、なんとビールの香りがしてきました。アッこんちきショウ、ウメェー事、ヤリャァーがったなァーー。ディズニーランドは、アルコールは一切持ち込み禁止なんです。なんだ、これじゃあ何でもありかよって感じでしたが、どっからともなく、係りの人が現れて来て、すいませんがアルコールは絶対に禁止なんですので、退園して下さい。と言われ、係りの人に連れられて行ってしまいました。「ザマァーミロ」やっぱり、規則は、守らニャァーーならんぞ。
私はと言うと、ラジオを聴きながらいつの間にかポップコーンを食べ尽くして、居ました。その為に、喉が乾いてきました。あーー喉が乾いたヨーー、と小声でつぶやくと、なんと隣に座っていた女の子が、水のボトルをくれたのです。さっき買ったのですが、寒くて、飲めないから、これで良ければどうぞ飲んで下さい。と譲ってくれました。有り難いことです。ですがそれを飲んだら今度は、トイレに行きたくなってしまい。一人でこの荷物を持ってトイレを探して、帰ってくるのは大変だし、サァーーどうしよう。我慢するしかないかなァーー、アァーー、早く帰って来い、来い、おふたりさん。なんて、言っている場合じゃぁーなくて、まじで、チビリソーー。なんです、

★オシッコとの戦い。

こうなったら、近くの人に頼もうとしたのですが。こういうときに限って、ベンチの隣に座っていた人が、いなくなってしまい、誰も近くにいません。自然と足踏みをしてしまい、ラジオも聴いているようで聴いていない。状態です。アーー誰か近くに来ないかなァーー。と思った瞬間に、後ろから肩をポンとたたかれたのです。
私はてっきり妻だと思って、「待っていたんだよ、さあ早く行こうよ」と言いかけて顔を上げると訳の分からない物体が立っています。思わず立ち上がると私の手を取って握手をしたんです。それはぬいぐるみのシンデレラに出てくるこびとでした。こびとさんは、私の手を取って私の荷物を背負って歩き出したんです。私は、てっきりトイレに連れていってくれるのかと思いこんで居たのですが日の当たるベンチに連れていって、荷物を、おくと手を降りながらサッサと行ってしまいました。私が肩をすぼめてポケットに手を突っ込んで足踏みなどをしているから、きっと寒いと思ったのでしょう。アッというまに行ってしまい、その後を子供たちがついて、行きました。そお言えば、トイレに連れていってと思っただけで口に出して言っていませんでした。

アーーアッ、バッカミタイ。とりあえずベンチに座ったのですが、この場所では、妻たちとはぐれてしまうさあどうしよう、どこをどうやって歩いて来たか解りません。まさか私が、さっき座っていた場所はどこでしょう?と聞くやつなんかいませんんし、そのときです、妻がどうしたのこんなところでと声をかけてきたのです。今思えば、よく遭えたなァーーと思います。どうやら、自分がトイレに行きたくなって、私の事が気になったようです。以心伝心というやつでしょうか?早速トイレに連れていってもらいました。「たすかったホッ」安堵、安堵。やっぱり、持つべき物は妻ですね。
ですが、子どもが心配だから行くからねと言って、それから2時間は帰って来ませんでした。アーア普段ならこたつに入ってビールや酒など飲みながら、福岡国際マラソンを聴いていられたのに、ついてないヨーー、
二人が戻ったのは4時頃でした。船に乗って滝から落ちる、スプラッシュマウンテンという乗り物に乗ったら服が濡れちゃったァーー、と二人して、はしゃぎながら楽しそうに、話すんです。しかも船の一番前に乗り滝から落ちる瞬間にガッツポーズをとって、写真に撮ってもらったんだそうで、税込みで千円チョットだったけど、記念になるからねとにこにこしながら、話しているのを聴いているとやっぱり来て良かったのかな?と感じました。
次は、シンデレラ城に行くことになりましたがものすごい人なんです。混雑も今がピークと言う感じです。

★シンデレラ城。

そして、 シンデレラ城へ行ってみるとなんと、城の周りを一周するほどの人が並んでいるのです。私はこれ以上外に居るのは寒くてかなわないので、店に入って暖かい物を飲ませてくれるように頼みました。城の脇に在るピザのお店に入る事にしたのですが、どこも席は空いてなくて、いつ席が空くか、みんな立って待っているんです。とにかくビザとコーヒーを買って店の外の植木の淵に座り食べることにしました。
今度は、妻が私にもハンカチを敷いてくれました。あったかいコーヒーと冷えかかったピザの味は、今でも口の中に残っています。すると、アトラクションが始まるというのでピザとコーヒーを持って植木の間からアトラクションの行進を見ました。車を華やかに着飾って、ネオンの電球が沢山付いていて、とても綺麗でした。もう日は暮れかかっています。なにかみやげ物はないかと妻と娘が探している間に、私は、城の前で待っていました。

アァーー、城の中に入りたかったなァーー。会社の女の子がこんな事を言っていました。シンデレラ城は、ミステリーツアーと言う企画があって、城の中を見せてくれるのですがガイドの人が、まるでオペラかミュージカルのように振る舞い、みんなを連れて歩き、最後に悪いやつを退治してください。とツアーの人に頼むんだーそうですが、その時に、手を上げる人が居なければ、ガイドの人が誰かを指名するのですが、選ばれた人は、剣を渡されて、その剣を壁の穴に刺すだけなんです、が、ガイドの人は、大げさに、これで命が助かったと言いながら、その人にメダルを首に掛けてくれるんだそうです。
最近では、このメダルにブレミヤが付いているんだそうで、会社の女の子は、月に三回も行ってミステリーツアーに参加して14回も入ったのにメダルがもらえないと、悔しがっていました。ハイ、ハーイと手を上げても別の人に指名されだめだった。とか、年配の人は、自分で手を上げるのが気まずいので、わざとガイドにちかずいて指名されるのを待っているんだそうです。また自分の子供の手を取って無理やりに、子供に手を上げさせるんだそうです。私だったら白杖の両端を持ってばんざいしながらハイ、ハーイと大きな声で手を上げるつもりでいたのにナァーー。メダルの値段はいくらだか知りませんが、家族でまたディズニーランドに来れる位は値がつくそうです。

夜の7時30分頃には、花火があがるそうですが、私も娘ももお疲れてしまい午後の5時30分に、ディズニーランドを出ました。ですがその時間でも続々と入場券を持って入ってくるのです。全く何と言う所でしょう、ここは。それから今回初めて京葉線に乗ったのですが東京駅の山手線から京葉線のホームまで、なぜなぜあんなに長いのでしょうか?私の足で20分はかかります。東京駅は本当に広いなァーー、と感心しきり上野駅から始発の電車に乗り座ったところ。妻がホームでビールと暖かい酒を買ってきてくれました。やっぱり、持つべきものは妻ですね。ですが娘がおかあさんつまみが無いよ、と言うと、このくらいお父さんならイッキだからいいのよ。と言うんです。私は、ホローのつもりで、娘に大丈夫だよと言うと、妻はほっぺたでもつまみながら飲むのもいいよね。と言いやがる。ましてや娘もその話に納得してしまう。この母親にして、この子というやつでしょうね。結局、持つべきものは、「ない」。自分のことは自分でやるということですね。

おわり。
長々と書き綴ってしまいましたが、これで「ディズニーランド体験記」をおわります。


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